ユーリ・ノルシュテインの不思議なアニメを田端のユニバーサルシアター【シネマ・チュプキ・タバタ】で見る
ユーリ・ノルシュテインのアニメを見る。
以下の4作を見た。
- 1973年 - 『狐と兎 』
- 1974年 - 『あおさぎと鶴』
- 1975年 - 『霧につつまれたハリネズミ』
- 1979年 - 『話の話』(自身の記憶の断片をモチーフにしている)
ストーリーを書いてしまうので、まだこれから見る方は読まないでください。
『狐と兎 』は、狐に家を乗っ取られたウサギが、クマや狼などいろいろな動物に狐を追い出してもらおうとするが、なかなか追い出せず、最後にやってきた鶏に追い出してもって、仲良く暮らしました、という話である。
どうして、クマが狐に負けて、鶏が狐に勝つのか、がよくわからないが、ウサギと鶏が一緒に闘ったところに意味があるのか。それも意味がないのか。よくわからない。だが、なぜか、単純な話だが、何かひきつけられるものがある。
『あおさぎと鶴』はあおさぎが鶴に求婚するが、鶴がちょっとしたはずみに断ってしまい、それを後悔して、あとで鶴があおさぎに求婚するが、あおさぎがちょっとしたはずみで、それを断る、というのを繰り返す話である。
まあ、いい加減にしろよ、という話であるが、なぜだか、せつない。
これも単純な話だが、絵や画面効果がよくて、見飽きない。
『霧につつまれたハリネズミ』は一番のお気に入りである。
まず、ハリネズミがカワイイ。
そして、霧の中での様子を巧みな画面効果で見せていて、なんともいえない雰囲気にしている。
最後もハッピイエンドで良い感じである。
『話の話』は戦争がテーマのようである。断片的な記憶を結びつけたような、夢をつなぎ合わせたような、不思議な作品である。印象は全体的に暗く、ちょっと見ているのが辛くなるところもある。
独特のアニメである。
絵も画面効果もオリジナルで不思議な味わいをだしている。
ストーリーは起承転結があるわけではないが、意外な展開があり、そこに不思議なリアル感があるせいで、なぜだか魅入ってしまうところがある。
まったく不思議なアニメである。
この映画は、田端駅近くにある映画館、チュプキで見ました。
CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)です。
25名ほど収容の映画館で、視覚障害者などに対応しており、画面の様子を知らせてくれる音声ガイドがあります。
この日は定休日だったのですが、予約が入って、特別にやっていたそうです。柔軟に対応してくれるみたいです。
この日の上映スケジュールは以下のようです。
なかなかのラインナップである。
ユーリー・ノリシュテインの次に、ガールズ&パンツァーというアニメが上映される。これは予約で一杯だった。
会場は手作り感に溢れている。これがスクリーンの下。クマのぬいぐるみが寝ている。
これが劇場内の右半分。椅子は結構、座りやすい。
「目の不自由な人も、耳の不自由な人も、どんな人も一緒に映画を楽しめるユニバーサルシアター。たくさんの人々の募金によって、日本一小さくて、日本一やさしい映画館が、2016年9月1日。東京都北区田端にOPENしました!新旧とりまぜて、選りすぐりの映画を上映しています。是非、ご来館ください。」
ということなので、
皆さん、一度、寄ってみて下さい。