大江千里がjazzピアニストになったと聞いて、いろいろ考えていたら、ロイ・ヘインズの美しいシンバルにいきついた。
ミュージシャンというのは人それぞれでいろいろな人生がある。
キャット・スティーブンスがイスラム教に入信して、ユスフ・
イスラム教に入信したので、いろいろな障害があったようだが、今も音楽活動を続けているようで安心した。
つい最近知ったのが、大江千里がjazzピアニストになったという話である。
ニューヨークのjazzスクールに4年間かよって、2013年くらいにジャズでレコードデビューしたという。
大江千里はバブルくらいだろうか、結構人気のあった歌手である。
自作の曲がヒットして、それなりの地位を確立したようだ。
じつは、曲をあまり知らなかったので、YouTubeで聞いてみたが、ヒットしただけのことはあって、それなりのことがある。
聞いて楽しい曲もあった。
それで、ジャズピアニストになった後の曲を聴いた。
曲は悪くないのだが、きっと、まだ技術的に未熟な面があるのだろう。
なんだろう、と思って、上原ひろみを聞いてみる。
何が違うかというとスイングである。
スイングはきっとリズムである。
きっと、リズム感の悪いジャズミュージシャンというのはいないのではないかと思う。
正確なリズム感があれば、単音だけでもスイングすることが可能だろう。
上原ひろみのリズム感はきっと抜群だ。
そのうえ、インスピレーションが湧いて湧いて止まらない。
リズム感とインスピレーション。
この2つがジャズの楽しさの重要な要素である。
客はそれを楽しんでいる。
残念ながら、それができるのは、ある程度以上の才能に恵まれた人だけなのであろう。
インスピレーションが湧いて、それをリズムと音で表現し、それが客に受け入れられる。
幸せである。
それと比較すると、ヒット曲を継続して出し続けなければならないポップミュージシャンは辛い面がある。
歌手からジャズミュージシャンにうまく転向できれば、なかなかいい転身だなと思うのだが。
きっと、ご飯を食べられるだけの収入が得られれば、ジャズミュージシャンはもっとも楽しい仕事なのではないかと思う。
マイルス・デイビスとか大物になると、ちょっと辛い感じがするが、ロイ・ヘインズくらいの大物が幸せそうな感じする。
ロイ・ヘインズは90才を越えても、元気にドラムを叩いているらしい。
楽しそうな人生である。
90才のロイ・ヘインズのシンバルは今も美しい音をだしています。