和菓子屋 叶匠壽庵(かのうしょうじゅあん)の話を読んだ

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『新 忘れられた日本人』 佐野眞一著を読んだ。

その中に叶匠壽庵(かのうしょうじゅあん)のことが書いてあった。

そのエピソードが面白かったので簡単にして書いてみる。

 

叶匠壽庵という滋賀県大津市に本店がある菓子店の話である。
閉店後に、1人の客が来た。
19歳の女店員が対応した。
客はこう言う。
「いま母親が死にかけている。死ぬ前に叶匠壽庵のお菓子を食べたいと言っている」
女店員はこう言った。
「うちのお菓子をそこまで思っていただいているお客さまからお金をとるわけにはいきません」
女店員は自分のお金をレジに入れて、お菓子を客に渡した。
そして、電話番号を聞いた。

女店員は翌朝、そのお客に電話を入れたところ、母親はなくなっていることを知る。
葬儀の日を聞いた女店員は、大津市から名古屋までいき、葬儀に出席して、お菓子を置いていったという。

この叶匠壽庵の創業者は芝田清次という人物である。
芝田は警察官だったが、39歳のときに叶匠壽庵を創業する。
恩給をもらいたくないために、その資格がとれる1年前に警察官を辞めている。
同社の従業員には知恵遅れの青年や少年院帰りの若者が少なくない。
芝田の人間教育を聞きつけて、就職を頼み込む保護者が絶えないからだったという。

 

 

いつか食べに行こうか思う。

東京ならここが近い。

 

叶匠壽庵(かのうしょうじゅあん)

大丸東京店もある。

新丸の内店

〒100-6590
東京都千代田区丸の内1-5-1
新丸の内ビルディングB1
(TEL) 03-3211-3

あも(柚子)というのが美味しそうである。

「ほろほろと餡がほどけるやさしい口当たり、手炊きの春日大納言小豆で、甘露煮に仕上げた柚子を練り込んだ、とろけるようにやわらかな求肥の餅を包み込みました。柚子は、高知県北川村産を使用。爽やかな柚子の香りをお楽しみいただけます」

以上。