映画『PK』はいろいろな驚きに満ちている
映画『PK』はインドのSFコメディ映画である。
とてもユニークな映画で、画面から目が離せなくなった。
最近で、これほど集中して見たDVDはなかったと思う。
映画はコメディ仕立てだが、基本的には宗教問題をメインに追い続ける。
しかも、うまい具合に恋愛話が絡み、涙を誘う場面もある。
インド映画らしく踊りと歌も登場し、本当に目が離せないのである。
監督はラージクマール・ヒラーニ。
天才ではないかと思う。
宗教というものを論理的に考えつづけると、このような映画にたどり着くのかもしれない。
宗教を信じる多くの人にはある意味、不愉快な面があるかもしれないが、宗教というものの不条理さを、これほどうまく表現した映画もないだろう。
この映画の時間は153分と長い。
見始めるときは、2回に分けてみようかな、と思っていたが、画面から目が離せず、熱中して見た。
2014年のインド映画だが、日本では劇場公開されなかったようだ?
ウィキによれば、第9回したまちコメディ映画祭では特別招待作品として上映された、とのこと。
これほどの傑作が上映されなかったとは、それも驚きである。
世界興収は100億円を突破し、インド映画の全世界歴代最高興行収入を記録したらしいので、日本の映画関係者の眼は曇っているのか?
インド映画が日本では受けないのか?
それとも、高い金額で手が出なかったのか?
あと、インドの街の様子がよくわかり、興味深い。
こんなに都市化が進んでいるんだ、という地域と、
こんな田舎がまだあるんだ、というギャップを見ることができる。
一度、行ってみたいものだという気にさせられる。
登場人物もすべて魅力的だし。
2009年公開の映画『きっと、うまくいく』も、同じ監督ラージクマール・ヒラーニと同じ主演のアーミル・カーンで、とても面白いらしい。
今度は、こちらを見てみよう。